· 

「すべての道は歓喜に通ず」 石橋理之

皆さんにとって、最大の喜びとは何でしょうか。最後に飛び跳ねて喜んだのはいつのことでしょうか。

 

私にとっての最大の喜びは、チームで勝つことでした。もちろん最後に飛び跳ねて喜んだのも先日の試合での勝利でした。

 

勝利の瞬間ほど興奮するものはありません。この瞬間の感情を言葉にするのはとても難しいです。

ただ一つ言えることは、この瞬間のために今まで生きてきたと実感できるということです。

勝利の瞬間はそれほどまでに最高なものだと思っています。

 

当たり前な話ではありますが、この4年間で耐え難いほどに辛い経験もしました。

チームの足を引っ張り続ける日々、2度の大怪我、プレーヤーを辞める決断は、私にとっては精神的にきついものでした。

学生コーチになってからは、結果に直接貢献できないもどかしさや責任の大きい仕事を担う難しさ、何よりもサッカーができないことに少なからずストレスを感じていました。

 

しかしそのような辛い経験やストレスも、全て勝利の瞬間に得られる喜びをより一層大きくするスパイスになります。

つまり辛い経験というのは長い目で見れば、すごくポジティブなもので、逆に辛さを感じない日々は少々ネガティブなものだということです。このように考えると、矛盾が生じているような気もしますが、辛いことも楽しく感じられました。

 

要するに私にとっての首都大サッカー部は最高に楽しく、最大の喜びを得られる場所でした。

昨年の10月に部活を引退してからは、もう人生のピークは過ぎたと思い始めています。

たった22年間しか生きていませんが、この先の人生で大学4年間で得た喜び、興奮を超えるものを得られる気がしません。

 

これを読んでいるかわかりませんが、入部を迷っている新入生はまずは入ってみて、勝利の瞬間に立ち会って欲しいです。私の主観ですが、間違いなくバイトやサークルで得られる以上の喜びや興奮、感動を得ることができると思います。

大学での4年間を逃すと、この先の人生で思わず大声が出てしまうような、全力でガッツポーズをしてしまうような瞬間にはなかなか出会えないでしょう。

 

最後に話は変わりますが、現役のみんなにはもっと様々なことに前向きに取り組んで欲しいと思ってます。

他の大学がやっていることの真似をするのはもちろん、プロのチームがやっていることや、まだどこも手を出していないような新たな取り組みも考えてみる価値はあると思います。

首都大サッカー部の良さは、歴史が浅い分、自分たちの手でチームに変化を加えやすいことだと思います。

みんなの考えがチームに反映されてこの先何十年も続くようなものにしていくことはすごく価値のあることです。

もちろんそのような取り組みをすることで、新たな難しさやストレスに出会うことになると思います。

ただ先ほど言ったように、そのような難しさやストレスは全て、歓喜の瞬間に繋がっています。

だからとにかく挑戦し続けて欲しいです。

そのための環境は琳星が中心になって作り上げられてきたはずです。

 

様々なチャレンジ、何枚もの壁を乗り越えた先には必ず歓喜の瞬間が待っています。

 

首都大のピッチで、歓喜の瞬間、「感動を和かち合う」瞬間に立ち会える日を楽しみにしてます。