· 

「ならではの価値」 西田悠希

4年前の春、1年の勉強期間を経て、体育会としてサッカーを再開したのですが、体は動かず体力は持たず周りは見えずで、本当にサッカーやってるのかなという感じでした。

さて、高校までと首都大サッカー部で1番変化したことは、チームをまとめ、方針を考え、指揮して行く監督やコーチが居ないこと、それをプレイヤーが担い、自主的にチームを動かしていくことだと言いますが、果たして本当にそうなってるのかと思いました。チームを引っ張っているプレイヤーはキャプテンや副キャプテンなどの限られた人たちであり、チームにサッカー以外で貢献できない、しない人が多かったように思えました。僕もそのうちの1人で、高校までと変わらずただサッカーだけをしているような感じでした。サッカー以外の面でチームをどう良くしていこうか、などと考えた事など全くなく、さらに言えばそういうようなことを考えようとする考えすら頭にありませんでした。しかし、学年が上がるにつれて、そのような状態がだんだんと変化していったように思います。それは単に個人として学年が上がることによる責任感の自負もないことはないでしょうが、全員が学年関係なくチームの向上のために貢献できる体制ができていきました。その大きな一歩が、僕が4年になってから始まった班分けによるチーム活動です。分析、医療、広報の3つのいずれかに全員所属し、練習をすること以外のチームとしての活動が生まれました。この活動によって確実にチーム力は上がりましたし、なにより部員全員がチーム力アップのためにと様々な活動を行うようになりました。サッカー部のOB・OGの方々が築きあげてきた土台のうえにまた新たな土台ができ、これまでよりも一層、首都大学東京体育会サッカー部ならではという価値が増していると思います。このような活動が今いる後輩たちや今年、来年、再来年と入ってくる新入部員たちによって発展して続けていくと思います。そして新1年生にとってみれば、自主的に組織を動かしていく環境があるわけですから、存分に自分の能力を活かしてサッカーにおいてもそれ以外の仕事においても、サッカー部を盛り上げていってほしいです。

最後になりますが、この場をお借りして、これまでサッカーを続けさてくれた両親や、サッカー部の関係者、部員のみんなに感謝したいと思います。ありがとうございました。